+++この物語は、ピュアで内気で人一倍傷つきやすいナイーブな少年がエレキギターという楽器に出会い、ギターを弾くことで自らの殻を打ち破り、一人の男としてたくましく成長してゆく過程を余すところなくドラマ化したものである!+++
<あっきー物語#1>
ロックに目覚めたのは、THE ALFEEだ。
1987年。「タッチ」の映画を観た。
観終わった後、映画の内容よりも、主題歌がずっと頭の中で流れ続けていた。
「君が通り過ぎたあとに -DON'T PASS ME BY-」
メロディが、すごく奇麗だと思った。
これを歌ってるのは「メリーアン」のあのお兄さんたちだとすぐにわかった。そこで後日、YOU & Iという貸しレコード屋に行って、THE ALFEEのCDをレンタルしてテープにダビングして聞きまくった。テレビで聞いたことのある「メリーアン」や「星空のディスタンス」以外の曲は、もっともっとロック!していた。熱いギターの音が突き刺さるように尖っていた。
それ以来、テレビではいつも高見沢さんを見ていた。
ロックバンドのリードギターは超カッコイイ!!!
でもまだエレキギターをやろうなんて思わなかった。高見沢さんはブラウン管の向こう側の人で、すごいミュージシャンだからギターが弾けるんだ!と思っていた。
1988年。テレビで初めてBOOWYを見た。
ベストテンなどの音楽番組にも全く出演しないのでBOOWYという人たちはいったいどんな人たちなんだろう?とずっと思っていた。学校でもBOOWYがすごく流行っていた。4月に解散したとかしないとか、みんなが話していたが、そのときもなんとも思わなかった。
夜のヒットスタジオ。再放送の総集編か何かだったと思う。
初めて見るBOOWY。
「わがままジュリット」という曲で、あっきー少年は一撃でヤラレてしまったのである。
ギターを持ったシルエットがすっげーカッコ良かった。
高見沢さんはスーパースターで雲の上の存在だけど、このお兄ちゃんたちはちょっと違うぞ?と思った。はっきし言ってこの人たちの曲はTHE ALFEEのように映画の主題歌になるような感じではない。下手したらそこらへんのヤンキーの親分みたいな感じである。でも、すごくロックの匂いがした。
なぜかわからないが、BOOWYを見て、なんだか自分にもギターが弾けるんじゃないか?と思った。
「オレもギターが弾きたい!」
強くそう思った。ギターが欲しい。どうしても欲しい!
親に相談してみた。
たまたま母の友人がクラシックギターをやっているということで、そのギターを貸していただけることになった。
初めて触るギター。
初めて音を出した瞬間、、、、、もう震えた!
変な話だが、弦が振動して音が出ることにまずびっくりした!
幼少からエレクトーンをさんざんやらされていたので、電気なしで弦が響いて音が出るという楽器の持つダイレクトさにひたすらびっくりしたのである。
このクラシックギターで、基本的なチューニングやコードの押さえ方などをひたすら練習した。
しかしこれはクラシックギター。
いわゆる「禁じられた遊び」を弾くためのギターである。
「ジャーン!」というあの音は出ないのだ。
エレキギターへの憧れは募るばかりであった。。。
やっぱりどうしてもエレキギターが欲しい!
オレがやりたい音楽はエレクトーンじゃなくてエレキギターなんだ!
と親に頼みこんでついにエレキギターを買ってもらえることになった!
親にお金をもらって、勇気を出してお茶の水の楽器屋へ行ってみた。
初めて入る楽器屋さんはすっごい緊張した。
勇気を出して中に入ってみると、なんと店にはHOTEIギターが置いてあった。
「あのテレビで見たやつとおんなじだーーーっ!!」
よし!オレはこれを買うぞ!!!
そこへいきなりヘビメタ長髪兄ちゃん店員登場!!
「いらっしゃーい!YOU試奏しちゃう?」みたいなことを突然言われて、あまりにも怖かったので
「いえ結構です!これをください!!!」と言って大至急HOTEIギターを持って帰った。
当時6万円くらいだったと思う。
帰りの電車の中は期待でわくわくして大興奮だった。
今でも忘れられないくらいだ。

これが20年前に生まれて初めて買ったエレキギター。
経年変化でホワイトが灼けてしまって黄色っぽく変色してしまっているが、
残念ながらヴィンテージの風格はまだ出てきていないようである。。。
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- 2008/04/26(土) |
- あっきー物語
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