昨年の大晦日に引退宣言をしてから、みなさんからたくさんの反響をいただきました。
本当にありがたき幸せでございます。
そんな中、昔ASTRALが大宮ハーツなどでライブをしていた時に仲良くなったRyoくんが、
なんと新年早々お茶の水のおいどんの会社まで挨拶に来てくれました!
Ryoくんのツイッターはこちら。Ryoくんは世界的に有名なんだぜぃ!
https://twitter.com/ryofujimura「どうしても直接お伝えしたくて、、、」と、わざわざおいどんの引退を労いに来てくれました!本当に感謝です!
今のコロナ禍でのバンド活動や、今後のことなど、いろいろお話ししていたところ、
「そういえば、あっきーさんが書いてくれたRolandのディレイの電池交換の記事、すごい助かりました!」と嬉しいことも言ってくれました!
この記事のことかな?
Roland SDE-3000Ryoくんも使ってたんだねRoland SDE-3000!
自分の備忘録ということで書き留めている機材修理ネタですが、どこかの誰かのお役にほんの少しでも立てたなら幸いです。
というわけでRoland SDE-3000のさらなる修理編をお届けいたします!
下記の症状はRoland SDE-3000にけっこうある症状みたいだから、いつか同じ現象が起こったら参考にしてみてね。
昨年のことでしたが、
久しぶりに名機Roland SDE-3000で、初期レベッカのシャケさんごっこをしようと思ったら
おお、ディスプレイがスクロールしている!
G-FORCEみたいでカッコイイ〜!!!
とか言うてる場合でなく笑。
ディレイ音も出力されず、、、
というわけでこれはアウツ!!
大至急メンテですだ!

83年ごろ製造の初期型なので、電解コンデンサはとっくに寿命を迎えております。

もう電解コンデンサ全とっかえに限ります!
電解コンデンサを固定していた接着剤の跡も、無水エタノールと綿棒でキレイキレイにします。
いよいよ交換!
その前に作業する作業机の上も、きちんと綺麗にします。
「お料理する場所がキレイですと美味しいモノできますからね」 by 土井善晴
これはエレキギターにも言えると思います。
定期的なメンテナンス、ジャック、プラグ、パーツ類のクリーニングなど、
ひとつひとつ心を込めて作業をすることが、結果としてナイスサウンドに必ずつながります。
さて、とりあえずは電源用の電解コンデンサを交換して様子をみてみましたが、
症状に変化なし。
サービスマニュアルに記載されているチェックポイントの電圧もテスターで測ったらちゃんと来てます。

やっぱり電解全取っ替えですねこれは。。。
ってかすごい数の電解コンデンサ。。。コツコツと何日もかけてやりました。



初期型にはなぜか基盤裏にも抵抗がついています。
ここで注意事項があります。
SDE-3000は基盤の配線が表裏両面に配線してあるタイプなので、裏までしっかりハンダつけが必要です。
ハンダも向こう側まで流し込む感じでやらないといけません。

コンデンサの足のサイズが合わない場合は、足の根本はそのままに、途中から広げる加工をする必要があります。
さらに電解コンデンサは極性に注意です。
足が長い方がプラス。短い方がマイナスです。
BPと書かれているのはバイポーラで、プラスマイナスなしの両極性の電解コンデンサなので要注意です。
数が数だけに、途中からもう苦行の一種みたいになってきます。。。
BOSSのDD-500にはこの機種のシミュレーションが入ってるので、
もうそっち買っちゃえばいいんじゃないかっていう邪念を頭から消し去り、
ただひたすら、電解コンデンサ打ち替えです!!!
普通にハンダこてと、ハンダ吸い取り線でやっていたのですが、いかんせん効率が悪いので、
電解コンデンサ打ち替えの強い味方を導入いたしました!
その名も、、、
はんだシュッ太郎!これでシュッと吸い込むことで、劇的に打ち替えが効率アップしました!オススメです!
さて、
電解コンデンサ全取っ替えと、もうひとつの可能性は半田クラックです。
こういうヴィンテージ機材の故障の7〜8割は電解コンデンサと半田クラックだと思います。
半田クラックとは、ハンダが割れてしまうことなのですが、
このSDE-3000みたく、熱の問題がある機種には特に可能性が高いです。
温度が上がったり下がったりを繰り返すことで、少しずつハンダにヒビが入ってしまうようです。
ICチップは足がたくさんあるので、ひとつずつハンダこてを当てるのが大変なので、
ヒートガンであぶって、見えないハンダクラックを一気に修正しました。

これで無事に復活しました!!!
よかった〜
これでもだめだったら、次にFETとかタンタルとか抵抗を疑っていくところでした。
そうなるとオシロスコープでひとつひとつ経路をたどっていく作業になるのでほんとに大変になるところでした。。。
EDDIE VAN HALENも STEVE VAIも愛用していたSDE-3000は、
クリアな音質と上品なモジュレーションが魅力です。
音楽が煌びやかだったあの時代のサウンドを、これからもまだまだ奏で続けて欲しいです。
- 2021/01/09(土) |
- 日記
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皆様新年あけましておめでとうございます。
昨年バンド活動を引退し、今年からはイクメンギタリストとして
時間があるときにマイペースに活動したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
で
ひさびさにおいどんがコレクションしている80〜90年代ラックシステムに火をいれてみたところ、
なんとっ
おいどんが愛してやまないtc.electronic G-FORCEがッ!
tc.electronic G-FORCEの液晶がッ!
なんか暗い、、、

こ、これは、、、
液晶ディスプレイのバックライトのLED切れ!!!
というわけで意を決してLED入れ替え作業を行いましょう。
で、G-FORCEの解体なのですが、これがけっこう面倒でした!

この前面パネルが

こんな感じになっており、
両側にある白いプラスチックのレール?みたいのをスライドして引っこ抜かないと、この基盤を取り出すことができませんでした。
で、やっと基盤にアクセスし


やっと液晶バックライトにたどり着きました。。。

パカっと割ると


並列で30個のLED(1608)がこんな感じでレイアウトされておりました。
しかもご丁寧に樹脂でコーティングされており、ハンダで簡単に交換できないので、ニッパーでゴゾっといきました!
もとは緑のLEDでしたが、なんとなく白にしてみようと思います。

どんなに小さなLEDでも、やはり予備ハンダすることがうまくいくコツです。
何事も「先に話を通しておく」のは大事です。
物事全て、「基本の原理・原則」をおろそかにすると、流れが悪くなってしまいますね。
基盤を調べたらこのバックライトは5Vで稼働しておりました。
こんなチェック用の3Vボタン電池をつくって

点灯確認ですだ!


真っ白になるかと思ってたんですが、もとの液晶に色がついていたので、ライトブルーみたいなカラーになりました。
ま、まあこれはこれでいっか。。。
液晶パネルをふたたび組み立てる時に、液晶とバックパネルをかなり「みっちり」とくっつけないとちゃんと表示されませんでした。
ものすごいデリケートなパーツなんですよね〜汗。。。
さて、解したついでに電解コンデンサも全部交換しましょう!


この赤い電解コンデンサは、マルコンのCFMという導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ(OSコンデンサー)ですね。
オーディオ用の高級品です。
もう手に入らないので、今、秋葉原の秋月電子で手に入るOSコンデンサにかえてみました。

電解コンデンサの交換は、いろいろコツがあります。
ハンダこては60Wくらいのちょっと熱いやつを使っています。
さっきの「話を通しておく」というのと同じで、古いハンダをいきなり熱しても、なかなか溶けてくれません。
古いハンダのところに新しいハンダを少しのせてあげると、
「あっそういうことね」と、それにつられて古いハンダも溶けやすくなります。
やはり物事全て、基本の原理・原則があるんですね〜
あとはコンデンサの足を片方ずつ交互に引っ張って抜いていきます。
基盤やコンデンサが熱くなりすぎないように、基盤を傷めないように、注意しながらさっさっさっていう感じです。

この箇所だけ、プラスとマイナスが逆になっていて、、、なぜだかわからないので交換を見合わせました。。。汗。
全部やりたかったんが、、、ここは無理しないでおきましょう。

というわけで無事復活いたしました!
電解コンデンサを変えたから、曇りがスッキリとれた!と言いたいところですが、
聴感上、そんなには変わってないような、、、汗。
ま、まあ延命処置といういうことで、いいんじゃないでしょうか。
やっぱりtc G-FORCEの透明感のあるディレイ、リバーブが大好きですね〜
エディットも直感的にできるのもナイスです⭐︎
JMP-1とミキサーに接続して、キルドライで使用するのが最高です!!!
- 2021/01/02(土) |
- ギター・エフェクター
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