皆様新年あけましておめでとうございます。
昨年バンド活動を引退し、今年からはイクメンギタリストとして
時間があるときにマイペースに活動したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
で
ひさびさにおいどんがコレクションしている80〜90年代ラックシステムに火をいれてみたところ、
なんとっ
おいどんが愛してやまないtc.electronic G-FORCEがッ!
tc.electronic G-FORCEの液晶がッ!
なんか暗い、、、

こ、これは、、、
液晶ディスプレイのバックライトのLED切れ!!!
というわけで意を決してLED入れ替え作業を行いましょう。
で、G-FORCEの解体なのですが、これがけっこう面倒でした!

この前面パネルが

こんな感じになっており、
両側にある白いプラスチックのレール?みたいのをスライドして引っこ抜かないと、この基盤を取り出すことができませんでした。
で、やっと基盤にアクセスし


やっと液晶バックライトにたどり着きました。。。

パカっと割ると


並列で30個のLED(1608)がこんな感じでレイアウトされておりました。
しかもご丁寧に樹脂でコーティングされており、ハンダで簡単に交換できないので、ニッパーでゴゾっといきました!
もとは緑のLEDでしたが、なんとなく白にしてみようと思います。

どんなに小さなLEDでも、やはり予備ハンダすることがうまくいくコツです。
何事も「先に話を通しておく」のは大事です。
物事全て、「基本の原理・原則」をおろそかにすると、流れが悪くなってしまいますね。
基盤を調べたらこのバックライトは5Vで稼働しておりました。
こんなチェック用の3Vボタン電池をつくって

点灯確認ですだ!


真っ白になるかと思ってたんですが、もとの液晶に色がついていたので、ライトブルーみたいなカラーになりました。
ま、まあこれはこれでいっか。。。
液晶パネルをふたたび組み立てる時に、液晶とバックパネルをかなり「みっちり」とくっつけないとちゃんと表示されませんでした。
ものすごいデリケートなパーツなんですよね〜汗。。。
さて、解したついでに電解コンデンサも全部交換しましょう!


この赤い電解コンデンサは、マルコンのCFMという導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ(OSコンデンサー)ですね。
オーディオ用の高級品です。
もう手に入らないので、今、秋葉原の秋月電子で手に入るOSコンデンサにかえてみました。

電解コンデンサの交換は、いろいろコツがあります。
ハンダこては60Wくらいのちょっと熱いやつを使っています。
さっきの「話を通しておく」というのと同じで、古いハンダをいきなり熱しても、なかなか溶けてくれません。
古いハンダのところに新しいハンダを少しのせてあげると、
「あっそういうことね」と、それにつられて古いハンダも溶けやすくなります。
やはり物事全て、基本の原理・原則があるんですね〜
あとはコンデンサの足を片方ずつ交互に引っ張って抜いていきます。
基盤やコンデンサが熱くなりすぎないように、基盤を傷めないように、注意しながらさっさっさっていう感じです。

この箇所だけ、プラスとマイナスが逆になっていて、、、なぜだかわからないので交換を見合わせました。。。汗。
全部やりたかったんが、、、ここは無理しないでおきましょう。

というわけで無事復活いたしました!
電解コンデンサを変えたから、曇りがスッキリとれた!と言いたいところですが、
聴感上、そんなには変わってないような、、、汗。
ま、まあ延命処置といういうことで、いいんじゃないでしょうか。
やっぱりtc G-FORCEの透明感のあるディレイ、リバーブが大好きですね〜
エディットも直感的にできるのもナイスです⭐︎
JMP-1とミキサーに接続して、キルドライで使用するのが最高です!!!
- 2021/01/02(土) |
- ギター・エフェクター
-

さて、久しぶりに・・・
電池交換シリーズ行ってみよう!(いかりや風)
とにかく備忘録。何年後かの自分のため、ということで、ちょこちょこと機材のことを書いてブログにしているのですが、
なんと先日、おいどんのRoland D-50の記事を読んで、ご自分でリペア・メンテナンスをされたという方から感謝のメールをいただきました!
こうやって書き残しておくことで、どなたかの一助となれたなら幸いです。
なお当ブログを参考にされる方は、あくまでも自己責任でお願いいたしますね。
基盤にさわるときは、この時期は静電気に気をつけたほうがいいですよ〜
で、おいどんの大好きなRoland SDE-3000です。
1981年に発売された初の国産デジタルディレイがSDE-2000。
1982年にKORGからSDD-3000が発売され、
そのあと1983年に発売された上位機種がこのSDE-3000です。
どうでもいいんですが、RolandさんとKORGさんで品番が紛らわしいんですよね笑。
っていうかこの時代は、まだCDとかない時代ですよ?
開発をされた池上さんは、現在はBOSSの社長さんです。(楽器業界プチ情報)
VAN HALENやSTEVE VAI、そのほかブラッドショウさんのラックによく入っている名機中の名機なのでもはや説明不要でしょうが、
おいどん的にはレッド・ウォリーアーズのシャケさんがレベッカ時代に使っていたのが特に印象に残っております。
これなんですよ!
深くかかってるんだけど、どこかさらっと上品なモジュレーションの感じ。
イントロのディレイと中間部で違うプリセット使ってますね。
シャケさんのセンスはほんとに素晴らしいです。
KORGのSDDシリーズと、またちょっと違うんですよね。KORGの方が太く、こってりなイメージです。
もちろん設定でどちらも同じ感じにはできるんですが、なんとなくのイメージです。
こってりなKORGも大好きですが、S/Nも良く、さらっとしてるのがRolandらしさかと。
ただ同じRolandでも、SDE-2000とSDE-3000でもまたニュアンスが違うみたいです。
SDE-2000は触ったことがないのでわかりません。
SDE-3000は、L'Arc〜en〜Cielのkenさんのラックにもいまだに入ってますし、
巨匠・ジョージリンチもまだ使ってるみたいですね。
コメントを読むと、どうやら450msと225msで3WAYで出してるみたいですね〜
さて、そんなSDE-3000ですが、残念ながらMIDIはありませんが、前面のスイッチでプリセットを8つ呼び出すことができます。
で、その電池が切れてしまったのでさくっと交換しましょう!!
しかし80年代の最上位機種ということで、ものっそいしっかりした作りになってまして、分解もちょっと面倒です。
裏のビスを外して、後方へスライドして外さなくてはいけません。


っていうか何この電池!笑。
CR-1/3Nというヘンテコなのがついております。
しかも電池がハンダ付けされているのはだいたいこの時代そうなんですが、さらにその上に二階建て構造でメモリが乗っかっております。
これも外さないといけません。面倒くせえなコノヤロウ笑。
この時代は、電池が切れたら全部メーカー修理というのが常識だったんでしょうね。
まあプロ用のスタジオ機材ですからね〜
電池は3Vということで、CR2032にしちゃいましょう。
手元に電池ホルダーがなかったので、しかたがないので錫めっき線で直付けしました笑。

あとこのスイッチの四角いプラスチック部分が押してもたまに戻ってこなくなってたので、分解して綿棒で掃除して、グリースを塗ってごまかしてあります。

そんな感じで無事終了ですだ〜
Roland SDEもKORG SDDも両方持ってますが、それぞれに味があり、ニュアンスが違うんですよね。
どっちも大好きです!

そんな感じでディレイ好きをこじらせると、こういう面倒くさいことになりますからご注意ください笑。
ライブ前は、家でセットリストをひたすら通して立ち稽古するんですが、
何周もしてるとどうしても飽きてきてしまうので、そんなときはパッチベイでディレイを切り替えて
今日はRolandの気分だな〜とか言いながら楽しく稽古をしております。
いつかライブて使いたいなぁ〜
さてそんな感じで、ちびらりの次はAZRAELモードです!

なんとBLINDMANさんとご一緒です!
他にもたくさんの熱いバンドさんとの共演を、今からめっちゃ楽しみにしております。
なにげに日帰りもできますからぜひ!
さらに詳しくはこちら
- 2019/03/08(金) |
- ギター・エフェクター
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これまでさんざんブログに書いてきたように、
これまで電子工作について自分なりに勉強に勉強を重ね、ここまでやってまいりました。
その道のりはまさに、
トライアンドエラー!
サーチアンドデストロイ!
試行錯誤に時代錯誤!
その繰り返しでございました。
まさに長嶋茂雄監督おっしゃるところの「失敗は成功のマザー」という名言がピタリと当てはまるかのような、
そんな苦難の歴史でもありました。
最初は中学の技術家庭で習った程度のハンダ付けしかできなかった自分が、
シールドを自作したり、ギターのピックアップ交換などで修行を積み、
やがて簡単な歪み系エフェクターなどを自分で作れるようになり、
今こうしてシンセサイザーやギターアンプやエフェクターなどを、なんとか自力で修理することが出来るようになりました。
おいどんは思うのです。
人は何歳になっても、学ぶことが出来ます!と、同時に、もう一つ思うことがあります。
ブログに書いておかないと、すぐに忘れる!笑。
現に、ついさっきも、「あれ?マーシャルアンプのスクリーングリッド抵抗って、オレやってたっけ?」と突然心配になり、
大至急検索したらまたやっぱり自分のブログが出てきて、「ああやってたよよかった〜!これで真空管への負担も軽減されるはず!」と自己満足していたところなのです笑。
そして、いつでもネットでいろいろな情報を得られることに感謝の意を込めて、僭越ながら自分の実体験も情報共有させていただきたいなと。
そんな思いを込めまして、またまた修理ブログです☆
まあそんな感じで、
いろいろやってきまして、
それなりの修理実績をふまえて、
つ・い・に!
時は来た!!!
ということで
2008年に壊れたまま10年も放置していたこの子を、いざ修理ですだ!
以前のブログはこちらMAXSON PDM-1 モジュレーションディレイ
壊れてしまったので10年前にメーカーに出したら、あまりにも古い機種なので修理不可能と戻ってきてしまったのでした。。。
仕方がないので、tc.electronicのG-FORCEとか、DIGITECHのTSR-24のラックで代用してました。
最近ヴィンテージマーシャルに目覚めてからは、アナログの良さを求めて70年代のMXR FLANGERを愛用しているのですが、
フランジャーフェチの自分としては、このMAXON PDM-1は、どうしてもコレクションしておきたい名機です。
もともとおいどんが高校生のとき、一緒にバンド組んだ友達が使ってて、
うわ〜すげえなぁ!いいなぁ!と思ってたんですが、
当時でも2万円以上してた高級機種で欲しくても買えませんでした。
そのあとLUNA SEAのSUGIZOさんが愛用して、いつのまにかものすごいプレミアになってさらに買えなくなりました笑。
このLUNA SEAのSLAVEという曲のド頭イントロ、
まさにこれが、まごうことなきMAXON PDM-1のフランジャーサウンドです。
じゅわ〜〜〜とジェット音をあげつつ、ほげぇ〜〜〜ってうねりながら駆け上がっていく、
このサイバーなジェットサウンド、これぞ、まさにPDM-1なんです。
VAN HALENが愛したあのアナログならではの熱風ハリケーンのようなサウンドは、やはりMXRの方にあります。
しかしこのデジタルならではの無機質で湿度のある、うねりをあげて舞い上がっていくサウンドはPDM-1なんですね。
どちらも甲乙つけがたいです。
さてさて、前置きが長くなりましたが、
壊れてしまったPDM-1、症状としてはディレイ音は出るのですが、
フランジャー設定にすると、ピーというノイズになってしまう、という状態です。
ディレイ音は普通に出るので、なんとか治せそうな予感はあります。
とりあえずプリセットを工場出荷時にする、リセットを試みます。
VALUEの下ボタンを押しながら、アダプターを接続。ダメですね。
では、こういうビンテージの古い機材を修理するときの、自分なりの手順に従って、順次作業していきます。
まずは三枚におろします。

そして、なにはともあれ、まずは
【第一項】ハンダ割れのチェック!
基盤のハンダをすべてチェックして、ハンダ割れ、ハンダクラックを徹底調査します。
以前、Digidesign PROCONTROLを修理したときも、これがポイントでした。

このように割れてると電気がうまく流れずトラブルになります。
また、ハンダの山も
テカリがあって、富士山のようにもっこりしてるのが「良いハンダ」
テカリがなくて曇ってて、なんだか元気なさそうなのが、「あやしいハンダ」です。
何事も、
シンプルで美しくて元気良さそうに見えるものは、良いもの。
ごちゃごちゃして汚くて元気なさそうに見えるものは、悪いもの。
電気の世界でも同じなんですね☆
というわけで、あやしいところを再度ハンダして美しく補強していきます!
基盤に熱を与えないように、少しずつ、ささっと、やりましょう。
あと、ダイオードが壊れてないかもチェックしときましょう。
ダイオードは電流を整えて一方通行にするものです。
テスターで計測して順方向で0.6Vくらい、逆だとつながらない、というのが正常。
調査したところ、ダイオードは問題なさそうです。
さて次です!
【第二項】電解コンデンサの全交換!
マーシャルアンプの時も書きましたが、電気を蓄えて交通整理をしてくれる電気コンデンサは、他のパーツに比べて寿命がかなり短いのです。しのごの言わず、問答無用で全交換です!

電解コンデンサは、このような筒状のパーツです。この横に10uf / 16Vとか、書いてあります。
ざっくり言うと10ufというのは電気を蓄える量のこと。
16Vというのは、そのボルトまでは耐えられるよということ。
この10ufなどの数字、単位が同じものを、秋葉原で買ってきて、交換するのです。
ちなみに電解コンデンサには、極性があり、基本的にはマイナス側に黒い線が書いてあります。(例外もあり)
秋葉原の千石電商とか秋月電子とかのパーツ屋さんに行けば、この電解コンデンサたくさん売ってますから、同じ数字のを適当に買ってくればよいです。
オーディオグレードというのもあるのですが、ピュアオーディオの世界と異なり、ギターのエフェクターの場合にはオーディオグレードが必ずしも好みの音質ではない場合もあるのが、これまた面白いところですね。
ある種の雑味があった方が、音のコクになったりもするみたいです。
ですが、とりあえずオーディオグレードしか見つからなかったので、今回はオーディオグレードのにしてみます。
あとついでに内蔵電池も交換。
定番のCR2032です。
ハンダ付けで要注意なのは、ハンダコテを当てすぎて熱くさせすぎないことです。
基盤には熱に弱いパーツがたくさんありますので注意です。
イメージとしては、パッと数秒ハンダコテあてて、ハンダ吸い取り線でじゅわっと吸い取り、パッと取り付けが理想です。
古いハンダはなかなか溶けにくいので、あらかじめ新しいハンダを少し流しこんで誘発してやるとやりやすいかもです。
細いハンダこてで、じーーーーーっと当てるより、太めの熱いハンダでさくっとやる方が上手くいくかもしれません。
さて、そんなこんなで、電解コンデンサ全交換完了!


そしてもう一度工場出荷時にリセット!
お
お?
治りました!
が、ちょっと不安定、、、
しゅいーーん、、ひーーん、、と途中でウネリがおかしくなってます。
ある程度は治ったんですが、まだパーフェクトというわけではないようです。
はい次!
【第三項】オペアンプ交換!
あんまり多くはありませんが、オペアンプも過電流とかでダメになる場合があるようです。
ですので、ひとつひとつ交換してみましょう。
基盤上にあるオペアンプの、全く同じ型番が手に入ればいいんですが、
時代が経ち過ぎていて生産完了の場合には互換するものを探さなくてはいけません。
で、とりあえずてはじめにJRC062D(赤矢印)を交換してみたところ、

うーん、、、治ったり、治らなかったり、、、やはりまだ不安定。。
やっぱり、たまにおかしい挙動になります。
さらにそのお隣のMITSUBISHI M5218をNJM4550に交換してみましたが、これは違うみたいだなぁ、、、
ディレイタイムが速くなってしまう。しかもディレイタイムが変えられなくなってしまった!
まあディレイとしては使わないからいいけど、、、
そこで別のところのミツビシもNJMにして、
ここにその交換したミツビシを入れ替えてみよう、、、
とかいろいろやってたら、
なんとなく治りました!!!笑。
もう古い機種なので、特定の箇所が原因というよりも、
いろんな電解コンデンサとかオペアンプとかハンダ割れとかの複合的な要因だったのかもしれませんね。
フランジャーの揺れが不安定なのはオペアンプが怪しいかもです。
写真撮るの忘れましたが、
オペアンプはソケットで交換できるようにしたので、
なんだかフランケンシュタインみたいな配線になってます笑。
まあこんな感じで、
ちょっと経過を見つつではありますが、、、
とりあえず
ウネリながら駆け上がっていく、ジェットサウンドが、なんとなくではありますが10年ぶりに復活!!!
せっかくだから、こんどのAZRAELのライブでも使いたいなぁ!!!
しかしライブで使うにはトゥルーバイパスじゃないので音が劣化するので、ループに入れるしかないなぁ。。。
というわけで、、、
自作でループを作ってみました!!!
こんな感じです。



もう、MAXON PDM-1にしか使えない、専用の1ループです!笑。
省スペースで作らなくてはならないため、プラグは日の出製作所のものを使ってみました。
もう少し様子見て、いけそうだったら、AZRAELの次回ライブで使ってみようと思います〜(^○^)

なお、AZRAELの次回ライブはソールドアウトになってしまったそうなので、、、汗
当日券もあるのかもしれませんが、、、
またNEW ALBUMが発売したらあらためてライブをすると思いますので、そのときまたよろしくお願い致します〜
チケットお取り置きしていただいた方、ぜひ会場で大盛り上がりしましょうね!!!
- 2018/05/08(火) |
- ギター・エフェクター
-
人によっていろいろな考え方があり、
願掛けをするときには、百度参りをしてみたり、酒を断ってみたり、写経をしたり、、、いろいろあるんでしょうが、
自分の場合は、古いエフェクターの電池を交換したり、古いギターアンプをメンテナンスしたりすることが、一種の願掛けみたいなものでしたね笑。
とりあえず身の回りのものすべて「再生」したかった。。。
残念ながら願いは100%までは叶えてもらえませんでしたが、
もしかしたら手術すらも出来ず2年前に力尽きていたかもしれないなと思うと、
神様に楽しい時間をたくさんいただいたんだなと感謝の気持ちもあります。
悲しみを忘れようとか、乗り越えようとかするのって、けっこうシンドくて、、、
こういうときは、「ヨイショ!」ってまるっと持ち上げて背負ってしまった方が一歩前に進めます。
すっごい重いんだけど、立ち止まるよりも、ぜんぶ背負って一歩前へ!
そんなこんなの流れで、なんだか無性にエフェクターが作りたくなり、
イングヴェイが使用してるので有名なDODのオーバードライブをつくってみました⭐︎


エフェクター作るのに熱中してると、
いろんな邪念が取り払われて、、、、不思議な癒し効果ありますよ!!!笑。

DODの初期のグレイバージョンを目指して作ってみました。
オペアンプはLM741CNを使用。
コンデンサはWIMAのMKPシリーズ。
ポリプロピレンコンデンサーというのを使ってみました。
音も良いけど、赤い色味が良い!!!笑。
このDOD250の回路って、MXRのDISTORSION +とほぼ同じ回路みたいですね。
めっちゃシンプルな回路。
無駄のない美しい回路です。
電解コンデンサはスプラグ。
クリッピングダイオードをゲルマニウムの1N60にしてみたので、
BOSSのOD-1とはまたちがう感じの独特の歪みになりました。
GAIN上げるとちょっとファズっぽいですね。それがシングルコイルと合ってるのかも。
っていうかゲルマニウムって温度で音が変わるっていう話で、40度が一番良いらしいんですが、
エフェクターの回路上を40度にキープするには、、、どうしたらいいんでしょう?笑。
エフェクターケースに通風口を作り、誰かにローディやってもらってドライヤーで温め続けてもらおうかな笑。
まあ、適当に作ったにしてはそこそこ良い感じに仕上がったので、
気が向いたらこんどライブで使ってみようかなと思います⭐︎
またいろいろエフェクター作りたいなぁ(^o^)
- 2018/03/09(金) |
- ギター・エフェクター
-

もうね、完全に機材のことしか書かないブログになってるような気がしないでもないですが、
むかしちびらりドライブを自作したとき、いろいろ試行錯誤して気に入ったトーンになるコツみたいのがあって紙にメモしておいたんですが、そのメモが引っ越ししたときにどこかにいってしまったんですよ笑。
なので今後はこういう「そのときだけしか覚えておけないこと」は、ブログにしっかり書いておこうと思います。
いちばんは自分のため、そしてもしかしたらどこかの誰かの参考にもなることを祈って。
さて今回は、おいどんの愛機である
1971年製Marshall JMP50 MKII 1987 50W LEADのオーバーホールをいたします。
パワー管もだいぶヘタってきましたからね。
なんだか1971年の1987とか、MKIIとか、なにがなんだかって感じですが、
MK IIってのは、Jim MarshallとKen Branのイニシャルという意味と、プロトタイプの初期形がMK I、製品版をMK IIということでマークIIとひっかけたものみたいですね。
商品名はJMP 50で、その中でもギター用のLEADが1987、ベース用のが1986というのが型番の数字で分類されているようです。この数字はRose-Morrisという当時マーシャルが流通代理店で契約していた会社のカタログ品番だったようです。まあ一般的にはマーシャルのプレキシというのが有名なのですが、プレキシ=アクリル素材から70年代に入ってメタルパネルに変更になった頃のモデルがこのアンプです☆
おいどんの大好きなイングヴェイやマイケルシェンカー、そしてジェフベックとかも愛用していたのが、100Wではなく50Wのこのタイプでした。

この時期のマーシャルは手作業でポイント・トゥ・ポイント配線なのが特徴でして、こういう回路の見た目も音もほんとに原始的な生き物みたいな感じなんですよね。
しかし製造するにはとても作業効率が悪いため、時代の流れとともに1973年くらいからプリント基板に変わっていきます。
プリント基板ていうのはこういうのです

当時はこれでだいぶ効率良くなったでしょうね〜
マーシャルがどんどん生産を広げていく時期だったんでしょう。
それに当時はプリント基板が最先端でカッコいい!なんて感覚だったのかもしれませんね。
しかし現代となっては、かえってこのポイントトゥポイントのものが珍重され、「音が早い!」とか「音が良い!」という伝説になっております。
しかし、おいどんの意見としましては、アンプの中の音を作る成分は、ほんとにいろんな要素が複雑に密接に絡まってますので、「ポイント・トゥ・ポイントだけで音が最高!」というわけではないと思ってます。
むしろ重要なのは当時のトランスじゃないかなと思います。
当時のトランスは現代では製造できない原料の成分が入ってるみたいですから。
しかしそのトランスさえ良ければよいのではなく、ギターアンプのサウンドは、真空管の状態や、バイアス調整のセッティング、抵抗や電解コンデンサの状態などでもどんとん変わって来ますし、
何よりこの手のビンテージは電源入れて30分くらいすると真空管あったまってどんどん音が変わってきますから・・・汗。
持ち時間30分のライブとかだと、ちょうど最後の曲あたりが良い感じになってたりします笑。
ひとつだけ確実に言えることは、ポイントトゥポイントは回路も単純だしメンテがしやすいっていうことですね。
端子と端子が直接ハンダされてますので点検や交換が簡単です。

ハンダにはこのように赤いマニキュアがされていて、40年以上前の工場出荷時の証ともなってます。
逆にココが銀色の普通のハンダになっているところは、メンテナンスで交換されたということですね。
ビンテージ愛好家はこれをハンダバージンと言って、なるべくオリジナルの状態で使いたいと思うものなのですが、おいどんのようにライブでガシガシ使うにはどうしても消耗品は交換しなくてはなりませんので、重要な部分は思い切って交換していきますよ。
真空管が消耗品なのは常識ですが、特に重要なのが「電解コンデンサ」というパーツです。

真空管と並んでそびえ立っている、この青くて大きなのが電解コンデンサーです。
英語だとFILTER CAPACITOR、略してFILTER CAPと表記されます。
このパーツは、大きな電気をいったん貯めこんで整えて吐き出すという働きをするコンデンサなのですが、その重労働のため、実は寿命が5年から10年くらいしかありません。
確認したところ、このアンプは1971年からなんと40年以上交換されてないようなので、これからも大切に使い続けるため、大至急この電解コンデンサを交換することにします。
なおこの電解コンデンサは、電源を切ったあとも大電流を蓄えていることがあり、感電の危険性がありますので十分に注意しなくてはいけません。
作業前には必ず確認して帯電している場合には大至急!放電させる必要があります。
この電解コンデンサーはDALYというメーカーの500V耐圧の50ufを2つ搭載したタイプです。
Marshall 1987 50Wにはこれが3つ使われています。
今回交換するのはF&T社の同じ内容の電解コンデンサ(F&T 50uf x2 500V)なのですが、技術の進化でサイズが半分くらいになってます。

このプリ部の電解コンデンサのケーブルが短すぎて、サーキットボードを取り外すのに苦労しました。
無理にやると切れてしまいそうで。。。
検討した結果、先ほど説明したハンダのマニキュアを少しでも残すため、あまりやりたくないのですが継ぎ足し配線することにしました。
あともうひとつ重要なのが、このバイアス回路に行く電解コンデンサ。

これも相当くたびれちゃってますね〜いままで頑張ってくれてありがとうね。
ということでSprague ATOM 8ufの150v耐圧に交換です。
もともと10ufが搭載されてましたが、今回8ufしか手に入らず。。。
でも、もともとの設計では8ufだったようなので、まあ問題ないと思います。

また、この電解コンデンサをつなぐ抵抗が、オリジナルの設計図上では本来15Kであるところが、なぜか22Kに変更されてました。
なんででしょう???
赤いマニキュアもとれてますし明らかに前のユーザーさんが交換してますね。
ここを本来の数値である15Kに交換しました。
ここは音の信号が通るところではなく、バイアスの電流回路なのでカーボン抵抗(1/2W)ではなく、長期的に耐久性のある金属皮膜抵抗(1W)に交換しました。
カーボンは+-5%くらい誤差はありますが、その次の47k抵抗は経年劣化で50kくらいまで抵抗値上がってしまってて、結果としてバイアス調整ポット(27k)も時計回りに振り切ってもバイアス電流が適正値にならなくなってしまっていたので、ここを思いきって30kまで下げることにします。ここも金属皮膜抵抗に交換しました。


初段のバイパス電解コンデンサ(V1 Cathode Bypass Cap)も交換です。

250ufの6Vが搭載されてましたが、Philipsの220uf/45Vにしてみました。
ほんとは105℃に耐えられるのがよかったんですが85℃でも大丈夫かなぁ。
ここは音に影響あるところなので、様子みて変更するかもしれません。
ここの値が大きいと低域が出るみたいです。
まあとにかく電解コンデンサは、全取っ替えするのが精神衛生上よいですからね。

さらにポラリティスイッチからアースに落ちるところにある0.05uf 1000Vコンデンサも写真では上手く撮れませんでしたが表面に白い粉が出ちゃってて危ないので交換です。
Malloryの0.047uf 600Vにします。

あと70年代初期のマーシャルには、パワー管にスクリーングリッド抵抗が搭載されてません。
現代の真空管を使うにはこれはあった方がよいみたいなので、追加しておきます。
5W耐圧の1KΩのセメント抵抗です。4番ピンと6番ピンにさくっとつけました。

さらに5番ピンにGRID STOPPER抵抗(5.6k 1/2W カーボン抵抗)をつけると発振が押さえられるということのですが、特にこのアンプは発振で困ってないので今回は見合わせます。
ついでに電源ケーブルも経年劣化でヘタってますので全交換しました。
おいどん愛用のベルデンの19364に交換。ドレイン線はプラグ側のみに接続です。
メッシュで保護してプラグもマリンコ8215にしました。

さらに、ビンテージマーシャルのインピーダンスセレクターはパコっと引っこ抜いて差しこむだけ・・・というとっても不安な構造になっており接点不良の危険があるため、16Ωアウトプットを大至急直結しました。
おいどんは16Ω以外は使いませんからね。
ついでにアウトプットジャックもヘタってたので交換です。この辺は消耗品ですね。

さらに、今回ネットでいろいろ調べてたら発覚したんですが、1970年代初期のマーシャルの一部に工場出荷時からの配線間違いがあり、この白い線は本来はスタンバイスイッチに配線されなくてはいけないとのこと。

たしかにこの配線だと、スタンバイスイッチがオフでも電源オンと同時にバイアス回路に電流が流れてしまってますね笑。
なんと40年以上もこのままだったとは汗。
というわけで、大至急配線をやり直しておきました。
日本語でこのことを解説してる記事は見かけなかったので、70年代初期のマーシャルをお持ちの方はご注意くださいね。
最後にヒューズを、スローブローの3A/250Vと、スローブローの500mA/250Vに交換しました。
3Aの方はクライオ処理されてるやつにしてみました。
スローブローとファーストブローで音が違ったりもするみたいなので、この辺も今後検討してもよいかもですね。
それではパワー管を交換し、自作のバイアスチェッカーでバイアス調整をしていきます。


このバイアスチェッカーの作り方は・・・まああまりマニアックになりすぎるのもアレなので今回はやめときますか笑。
赤がプレート電圧、緑がカソード、黄色がグリッドバイアス、黒はアースです。
これまでパワー管はグルーヴチューブのを愛用してましたが、今回はエレハモにしてみます☆
では、いよいよバイアス調整です。
手順と注意事項をしっかり守らないと、アンプを痛めてしまいますので要注意です。
【1】ダミーロードをスピーカーアウトへ装着。おいどんは愛用しているFRYETTE POWER STATION2へ接続しています。
【2】アンプの電源を入れる前に、バイアスチェッカーを真空管にはかせ、黒にテスターの黒を、赤にテスターのプラスを接続。
【3】アンプの電源をオン。2〜3分して真空管があったまってからスタンバイスイッチをオン。
これでプレート電圧を計測です。

366Vですね。
USA仕様の120Vを、日本の100Vであえて使用してるので、まあこんなもんでしょうかね。
ここでプレート電圧をもとに、適正バイアスの値を計算します。
【適正バイアスの公式】
プレート損失MPD=25W
SCREEN=5W
25W + 8W=33W
LOW
(MPD x 500) / Plate Voltage
HIGH
(MPD+SCREEN)x636 / Plate Voltage
LOW 25×500 ÷ 366 =34.1
HIGH 25+8 × 636 ÷ 366 =57.3
というわけで、プレート電圧366Vの場合は、34.1から57.3の間が適正値となります。
この間で、好みのサウンドにすれば問題ないですよってことですね。
バイアス調整抵抗をトランスから見て反時計回りに回しきって絞った状態から、少しずつ上げて行って適正値の中で好みのサウンドになるところに調整します。
(※バイアス調整の抵抗の回す方向はアンプによって異なるかも知れませんのでご注意ください)
【4】カソードを計測する前に、アンプの電源を切ってからテスターの黒はそのまま、緑にテスターのプラスを接続。
【5】すべてのつなぎかえの作業は、いちいちアンプのスタンバイと電源を切ってから行い、各真空管1本ずつ計測して、もろもろ良い感じになればOK!ということです。
バイアスチェッカーには1Ωの抵抗が入ってるので、「オームの法則」により、テスターで電圧、mVを調べればそれはカソード電流mAと同じになるのですだ。
左の1番真空管が44mv
右の 2番真空管が55mv
と表示されてますが、実はふたつ作ったバイアスチェッカーの1Ω抵抗が、テスターで計測したらそれぞれ1.4Ωと1.2Ωと誤差があったので、いちいちこの数値で割らないといけません。面倒ですが仕方ないですね。。。
で、なんども調整しつつ、こんな感じになりました。

44/1.2=36.6
55/1.4=39.3
という計算になります。
適正値のLOWくらいですね。
もうちょい上げてもよいかもですが、ここから実際に弾きながら好みのところで微調整です☆
マッチドペアと言っても完全に一致することはめったにありませんし、こんなもんは弾いてるうちにどんどん変わってきますから、だいたいでよいと思います。
要は適正値の範囲で使うと、真空管やトランスなどに悪影響が少ないですよ〜というだけの話ですから。
ネガティブボルテージもマイナス30V。
もすこしあってもいいですが、まあ問題ないでしょう。
こんな感じでバイアス調整完了!

インスペクションシートも透明シートで保護しました。
70年代のヴィンテージマーシャル愛好家の間で都市伝説のようになっている話があるんですが、
アンプ内部の製造工程を確認するタグに、Rosemaryという女性のサインがあると音が良い!というオカルトめいたお話です笑。
このBACK PANELの横のサインがどうやらRosemaryさんのようです。
Bassとか10〜8とかぐちゃぐちゃっと書いてるのは意味不明ですが、
Marshall 1987LEADの回路を少し変更するだけで当時発売されていた1986 BASSに変更できるんです。
なので、このLEADはいろいろな持ち主に使われてきた中で、一時BASS仕様にて使用されていたのかもしれませんね。
そのときに、LEADの文字を消してBASSにしたのかもしれません。
なお現在は普通のLEADの回路に戻っています。
自分が生まれる前の1971年の10月19日に、Rosemaryさんという美しい女性がイギリスのMilton Keynesでこのアンプを組み立ててくれたんだなぁなんていう妄想しつつ、こんな風にいろいろ推理してみるのも面白いですよね☆
伝説のRosemaryさんの祝福を受けたこのMarshallが一体どんなサウンドなのか、ぜひライブに聞きにきてくださいね(^○^)



こんな感じで、71年製マーシャル50wさんには、まだまた現役で頑張っていただきますよ〜(^○^)
【注意】
こちらの内容は、電気の基礎知識がない方には非常に危険です。
むやみにギターアンプの内部をイジることは、よい子は絶対にしてはいけません。
自信がない方はリペアショップに出してオーバーホールしてもらいましょう。
- 2018/01/23(火) |
- ギター・エフェクター
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